
ワークショップ「美術展づくりをロールプレイ」
◇開催日時:2015年6月21日 13:00〜15:00
◇場所:信州高遠美術館 「高遠エフェクト」展 内
◇講師:ムカイヤマ達也
「もしあなたが、この展覧会の8人目のアーティストだとしたら・・・」
というロール(役割)を演じ(プレイング)ながら 「どんな作品を作るか」 「どんな展覧会タイトルをつけるか」 を思考の目標地点としながら展覧会全体を鑑賞してもらう、思考型のワークショップを行った。
鑑賞法には「対話型鑑賞(visual thinking strategies) 」を取り入れた。
<対話型鑑賞> 1980年代にニューヨーク近代美術館(MoMA)で開発された鑑賞教育プログラムで、美術鑑賞の目を養うだけでなく、日常生活における思考能力•対話能力の向上も期待される鑑賞法。 |

参加者には 「作品ではどんなことが起こっているか?」 「どんな風につくられているか?」 「どんな事を連想するか?」
「それを思う根拠はどこにあるか?」
などを書き込む事ができるワークシートを配布した。

グループ毎に美術館内を巡りながら、自分の考えをワークシートに書き込む。

(鑑賞者の発言をホワイトボードに書き留めていくムカイヤマ)
考えを書き込むだけでなく積極的に「発言」もするよう促す。 自分の考えだけでなく、人の考えを聞く事によって新たな視点が生まれ、またインプットとアウトプットを繰り返すことによって、各々の「見ること」が深く広くなっていく。

初めは消極的だった鑑賞者も、ワークショップ後半になると自ら積極的に発言を繰り返し、作品内の新しい解釈を次々に発見するようになった。 これらの発言の中には、アーティスト自身も気づいていなかった視点も多く含まれていた。
