ムカイヤマ達也 個展「画布を分つと二つになる」展 

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企画・制作 : ムカイヤマ達也(美術家)
文筆・台詞構成 : 青木彬(キュレーター)

◯会期:2015年11月14日(土)~12月8日(火)
12:00~19:00

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☆オープニングパーティ : 11月14日(土) 18:00~ 入場無料

トークイベント : 11月28日(土) 18:00〜 入場無料

登壇者 : 野田尚稔(世田谷美術館 主任学芸員)、ムカイヤマ達也、青木彬

野田尚稔
東京都生まれ。世田谷 美術館学芸員/多摩美術大学美術学部芸術学科非常勤講師。 サントリー美術館、草月美術館を経て世田谷美術館勤務。展覧会の企画と実施を担当している。絵画、彫刻 のほか、グラフィック・デザイン、インダストリアル・デザイン、建築など、幅広いジャンルの展覧会を行ってきた。

 

◯会場:アートトレイスギャラリー
130-0021 東京都墨田区緑 2-13-19 秋山ビル1F

僕らが生きている共同体に壁が表れ、あちら側と分断された。
壁を悪魔と認め破壊するか、乗り越えるか、迂回するのか、 それとも絵を描くのか。
どのような姿勢で分断と付き合っていくのか , 絵画・演劇の 行為に転置する。

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「frames」キャンバスに油彩 , 130×162cm , 2015

 

<青木彬からの寄稿>

ムカイヤマ達也個展「画布を分つと二つになる」
今回、文章・台詞構成として参加させていただくにあたり、個展の構想を含めてムカイヤマさんとは様々な意見交換をさせていただいた。
私とムカイヤマさんの間に大きな思想の溝や決裂があったわけではなかったが、立場の異なる二人がそれぞれのかたちで画布に向かい合うには、馴れ合いではない他者への敬意が漂っていたように感じる。
本展のテーマは分断。

ム カイヤマさんとは以前「あるひとつの信仰を等しくしない者といかに理解し合うか」ということを話したことがある。それは現在散見される政治的問題ばかりで はなく、美術もその例外ではない。彼の作品を観ない者、嫌う者、当然いるだろう。最近では美術館での展示作品の撤去や表現規制も見受けられる。自分が信じ ているものを信じてもらえないという状況は立場が変わっても同じことで、要するに私とあなたを繋ぐものが見当たらない、まさに分断である。
この〈分断〉という言葉にはどこか受動的な響きを感じる。それは1つのものを分つ時は常に、分けられた2つのものと分断する当事者の3人の視点が生じるからだろう。つまり分断とは私でもあなたでもないもう1人の存在によって為されるものだ。

今まで隣にいた私とあなたがこちらとあちらになった時、その両者の間には一体何が広がっているのだろうか。私とあなたを繋ぐものが見当たらない時、そこに何を育むことができるだろうか。

例 えば、そこに澄んだ空気があれば良い。花で飾った一本の杭があったらなお良いかもしれない。澄んだ空気は私たちの微細な声をも響かせることだろう。しかし 過去の歴史を振り返れば、分断された者同士が必ずしも難なく元に戻るとも限らない。一度こちら側ではなくなった者を受け入れるには、分断を超える力が必要 だ。初めはぎこちなく、時には拒絶すら起こり得るかもしれない。

しかし、そんな他者と繋がるための一つの応えをムカイヤマさんとの対話の中で見つけた気がする。

自らの考えを変えることを恐れない覚悟を持って他者と接すること

未熟な応えかもしれない。
しかし、大小を問わず私たちを取り巻く事柄に対し、安易な言葉ではなく、自らの声で語る些細な努力がこの先もっと必要のように思えるのだ。

<青木彬 略歴>    HP: akiraoki.tumblr.com/

1989年生まれ。東京都出身。首都大学東京インダストリアルアートコースを卒業。在学中に「ひののんフィクション」「川俣正TokyoInProgress」などのアートプロジェクトの企画・運営に携わる。メインストリーム/オルタナティブを問わず、横断的な表現活動の支援を目指す。 現在はTAV GALLERY所属キュレーターとしても活動中。

【展示企画】

2015 うえむら個展 ここは阿佐ヶ谷(TAV GALLERY、東京)
2015 ゲシュタルトクライス 導かれる身体/越境する平面(HAGISO、東京)
2014 うえむら個展 オルタナティブ日暮里(HAGISO、東京)

【その他の企画】

2015 特別講座 美術館は静かにどこへ向かうのか(美学校)
2014 「未来へ号」で行く清里現代美術館バスツアー!